この家をたのしむ…… 落雪防止

TOP / WORKS / PROFILE / THEME / COLUMN / CONTACT

Work2001「新百合ヶ丘の家」の住人が、この家の「今」をつたえながら、住む側からの建物のアイデアを発信しています。

ピザ窯を作る ●落雪防止


美しい雪景色。落雪防止について考えました。
 建ててからしばらく経ちますが、雪が降ると気になるのが落雪防止。

 建築家も私も、本当はシャープなイメージを崩してしまうので、ガルバリウムの屋根には雪止め金具は付けたくなかった。一般的な金具はどう考えてもオシャレでないし……。

 でも北側の隣家は傾斜地で1階分低くなっていて、雪止めがないと3階相当の高さの我が家の屋根から、屋根の角度から見ても隣家の庭めがけて一気にドサーッと落ちることが予想され、万が一のことがあっては非常に問題あり。
 また、外見上も北向きの屋根は外の通りや部屋から見えないということもあり、北向きの屋根だけに取り付けることに決定。

 金具は、室内でもアクセントになっているアルミの金具を応用することでデザイン的に解決し、1辺40ミリのL型金具を屋根の長さいっぱいにダブルで取り付けました。
 こんな経緯で、取り付けたのは北向きだけでしたが、実は太陽の光で融けやすい南側にも落雪防止の工夫が必要なんです。住んでみてわかりました。

 金具がない南側は、写真のように雪が大きくせり出し、いつでも落ちるぞーといった、まるでタカが下の野ネズミを狙っている状態になります。柔らかい雪ならまだしも、気温や日差しによっては氷のように固くなり、そんな塊が2階から落ちてきてはそれはもう凶器です。下を通る時も、見上げながら一気に通過するスリルを味わいます。今はまだこのスリルを楽しんでいますが、年齢とともにそうもいかなくなるでしょう。次のシーズンまでには取り付けようかな。

そして2度目の積雪 北側の雪止めに使用しているL型金具 雪止めのない南面の大屋根部分