コラム1  冬暖かく、夏涼しい家

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1●冬暖かく、夏涼しい家 2●無垢の木 3●坪単価、見積り 4●中庭、屋上庭園、空中デッキ 5●小堀遠州 6●非日常空間 

7●個室の集合が住まい? 8●木造、RC造、鉄骨造……混構造 9●水廻りのデザイン 10●漆喰しっくい、珪藻土、塗り物 11●智満寺

の太陽光の角度は30度以下です。南に空地があれば室内深く日が差し込みます。しかし都市ではそうはいきません。2階、3階に光を取り込むサンルームのようなスペースを作り、そこで暖まった空気を自然に循環させるような空間を考えています。ガラス張りのサンルームは暖まるのも冷えるのも即効性があり、サンルームと隣接する空間を暖める事で家全体を暖める事ができます。
は風を利用します。土地の風のながれを読み、北東側の低い所から取入れた風を上昇(ドラフト)させ、高い位置にある開口で排気する断面が理想です。梅雨時から秋にかけて乾燥した涼しい空間が得られます。またブラインドや天幕などで太陽の光を遮断するしかけをつくる事は効果的です。
冬の日中の温度は太陽光が差し込めば1階の温度は17から18℃になります。3階のサンルームの温度は30℃を超えます。夜間の温度は日没とともに低下するため暖房器具を使っています。天井高さ7mある空間を暖めるのに試行錯誤しました。エアコンやガスファンヒーターよりも輻射式の石油円筒型のストーブ(アラジン)が良いです。放熱する時の上昇気流があるので、サーキュレーターで上下の空気を還流すると効果的です。また同時にケトルでお湯を沸かすことができます。1日1リットル3.5時間燃焼、夕方5時から8時30分くらいで充分室内を18から20℃に保つ事ができます。年間の暖房の灯油使用量は80リットルあれば充分です。コストは年間7000円から8000円。複雑な設備のいらない空間をめざしています。
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太陽の熱や風のながれを上手に利用して、冬暖かく夏涼しい住空間をつくることを心掛けています。WORK2003 島田の家 を参照ください。