コラム6 非日常空間

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1●冬暖かく、夏涼しい家 2●無垢の木 3●坪単価、見積り 4●中庭、屋上庭園、空中デッキ 5●小堀遠州 6●非日常空間 

7●個室の集合が住まい? 8●木造、RC造、鉄骨造……混構造 9●水廻りのデザイン 10●漆喰しっくい、珪藻土、塗り物 11●智満寺



予期していない情景に遭遇することがある。
ここは田舎の森の風景ではない。都心の渋谷、原宿である。
時間がとまっているかのように錯覚する光景である。

ここは明治神宮の敷地である。多くの人は本殿への玉砂利を
敷きつめた参道を引き返してしまう。
敷地をひとまわりすると体験できる場所である。

日々の生活にも、非日常性を実感し、
癒されるスペースがあって良い。

それをどんな形で、体験できる空間にするのか。
和辻哲郎の「サアァッ」という言葉を思いだすときでもある。












かなり昔のことである。学生の時に和辻哲郎の「古寺巡礼」の、法隆寺の中門をくぐり、金堂、塔、歩廊を眺めた時に感じた「サアァッ」という透明な一種の音響のようなものという言葉が印象深く記憶に残ってます。建築の仕事をするようになり、その言葉がさらに気になるのです。